『子どもたちは待っている』




『川を下る』




『生まれ出た女は愛を持って』




『マジック・ポット』




『彼女が来た』




私的フェミニズムとしての物語

『子どもたちは待っている』『川を下る』『生まれ出た女は愛を持って』
『マジック・ポット』『彼女が来た』の5作品は、
出産後に芽生えた気づきから生まれた一連の物語である。
そこには、社会の中で感じた性差、女性、母親であることの孤独、
そしてその先にある超克への願いが込められている。
作品はすべて、役目を終えた紙や和紙の端切れを使って制作し、
額装には古い着物の端切れを使用。
アップサイクルとしてのこの行為は、テーマとも響き合っている。

物語は、つぼみのような大きな種子を埋める子どもたちから始まる。
彼らは「解放主」の到来をただ静かに待ち続ける。
やがて一人の少女が川を下って旅に出る。空から産み落とされたもの、
壷に閉じ込められる涙、逆さに生えた木と燃える葉、そして変容と抱擁。
一連のイメージの中に、言葉では語り尽くせない
「愛を持って生まれ出ること」の困難と美しさを重ねた。
これは私の祈りでもある。全ての女性が、自分自身として生きられるように。




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